こころと向き合う– tag –
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好きだったのにうんざりするのはなぜ? 脳科学で読み解く“飽きと拒絶感”
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好きで何度も聴いていた曲が、ある日、「なんだかもう聴きたくない…」となってしまったことはありませんか?あるいは、国民的アニメのキャラクターをテレビで見て「なんか見たくないな…」と。これらは、「飽き」によるものですが、なぜ、かつて好きだったものが、うんざりする対象へと変わってしまうのでしょうか。そこには脳の働きが深く関わっています。本記事では「飽き」が「拒絶感」や「うんざり感」に変わるメカニズムを脳科学の観点から解説し、身近な体験と結びつけて考えていきます。この記事を書こうと... -
「なんとなく引っかかる」の正体──フォーカシングが照らす、身体と感情のあいだ
整える暮らしの断片
何か言われた後、すっきりしない感じが残ることがあります。怒っているわけでも、悲しいわけでもない。ただ、胸のあたりに何か重たいものがある。それを誰かに説明しようとすると、「うまく言えないけど…」という言葉しか出てこない。こういう感覚は、曖昧だから意味がないのでしょうか?言葉にならないのだから、気のせいだと流してしまうべきでしょうか?実は、その「うまく言えない感覚」こそが、あなたの内側からの大切なサインである可能性があります。心理学者のユージン・ジェンドリンは、この言葉になる前... -
香りが記憶を呼び覚ますのはなぜ?プルースト効果と脳科学で読み解く“香りの記憶”の正体
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どこかで嗅いだことのある香りが、遠い記憶を一気に引き戻してくることがあります。通りすぎた人の残り香に、何年も会っていない友人の顔が浮かんだり。押し入れを開けたら漂ってきた古い木の匂いで、幼い頃の夏休みが突然よみがえったり。それはほんの一瞬のことなのに、そのときの光の加減や、部屋の空気感、自分がそこで感じていた気持ちまでが、一緒についてくることがあります。 視覚や聴覚でも記憶は呼び起こされます。でも、香りによって引き出される記憶には、どこか独特の「感情の濃さ」があります。なぜ... -
なぜ『私』だけが気になるのか──音の快・不快を神経科学から読み解く
整える暮らしの断片
日常生活の中で「この音、なんだか苦手だな」と感じたことはありませんか?電車のブレーキ音、食器のぶつかる音、あるいは誰かの話し声——特段大きくはないのに、なぜか強い不快感を覚える音があります。(わたしは、電話の音とインターホンの音が特に苦手です。)同じ空間にいても、「まったく気にならない」という人と、「気になって仕方がない」という人がいる。この差は、いったいどこから来るのでしょうか。この記事では、音の快・不快を分ける物理的な構造を起点に、脳や神経の働き、そして聴覚過敏という現... -
呪文のように聞こえるお経には、何が書かれているのか
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お葬式や法事の席で、お坊さんが読経を始めると、とりあえず手を合わせてうつむく。聞こえてくる音は独特で、何を唱えているのかはよくわからない。場の雰囲気に倣いながら、ただそこにいる。そういうものだから特に疑問も持たない。でも、ふと、お経って何を唱えているのだろうか?そもそも意味があることなのだろうか?という疑問が出てきます。この記事では、「お経とはそもそも何か」という問いを起点に、代表的な経典に何が書かれているのか、宗派によって読むお経が違う理由はどこにあるのか、そして漢語の... -
時間が早く感じるのはなぜか──年齢・脳・感情から解き明かす2つの科学的仕組み
整える暮らしの断片
「気づけばもう夜になっていた」「この一年が本当にあっという間だった」──そんな感覚を持つことはありませんか?子どもの頃には一日がとても長く感じられたのに、大人になると一週間や一年が一瞬で過ぎ去る。この現象には、ちゃんとした科学的な理由があります。ポイントは “ 時間が短く感じる ” ことにも2つの仕組みがあるということです。ひとつは、年齢や代謝の変化によって神経の反応や脳の処理速度が遅くなり、記憶に残る出来事の数が減るために、振り返ると短く感じる仕組み。もうひとつは、楽しい体験や没... -
美術館はなぜ疲れるのか──100年前から研究されてきた「ミュージアム・ファティーグ」を学芸員視点で読み解く
整える暮らしの断片
学芸員の資格を持ちながら、私は長い間、美術館という場所をうまく使いこなせていませんでした。もしかしたら、今もただ使いこなせていると思っているだけで実は何も理解できていないのかもしれません。博物館での展示業務を経験し、展示物の配置・解説文の書き方・来館者の動線設計を実務の中で考えてきました。それなのに、自分が「見る側」として美術館を訪れると、そもそもこの絵は何を描いたものなのか?この作品は何を表現したものなのか?と、次から次に疑問が湧いてきてしまい、そこに今ある“そのままのも... -
自分を休ませることに罪悪感がある|セルフコンパッションから読み解く”自分への接し方”
整える暮らしの断片
「今日くらい、早く帰ってもいいかな」と思ったのに、結局いつもと同じ時間まで残業してしまった。休日に何もせず過ごしたあと、夕方になって「何か生産的なことをすればよかった⋯」と気持ちが沈む。体調が優れないのに、「この程度で休むのは甘えじゃないか」と自分に言い聞かせてしまう。――自分を休ませたい(休みたい)のに、休ませる(休む)と罪悪感がある。そんな感覚に心当たりのある方は、少なくないのではないでしょうか。この罪悪感は、性格や意志の弱さから来ているわけではありません。心理学の研究が... -
スマホに疲れた脳に効く?「平成初期の夏休み」がくれる、現代人のための“余白時間”のすすめ
整える暮らしの断片
ふと思ったんです。常に情報にさらされて脳が休まらない私たち。非効率だと思えていた無駄なことこそ、現代には実は必要なのかもしれないな…と。スマホを持っていなかった子どものころのほうが、なんとなくよく眠れていた気がする。夏休みの午後のあの感覚——セミの声を聞きながらぼんやりと過ごしたあの時間は、今はどこへ行ってしまったのだろう、と。現代の私たちは、たしかに休んでいます。夜は寝ていますし、週末には休日もあります。それでも「休んでいるはずなのに、頭が休まらない」「何もしていないのに、... -
パワーストーンはなぜ『効く』と感じるのか──心の仕組みと、石に意味を託す理由
整える暮らしの断片
効くかどうかは、正直わからない。科学的に証明されているわけでもない。 それでも、なんとなく手放せない石がある。カバンの底に忍ばせていたり、デスクの隅にそっと置いていたり。「意味なんてないよ」と言われたら反論できないし、仮に「捨てろ」と言われたら、それもできない。パワーストーンをめぐる話は、たいてい二つに分かれます。「効きます、信じましょう」か、「科学的根拠はありません」か。でも、おそらく、多くの人が実際に立っている場所は、その両極端の間のどこかだと思います。信じきってはいな...
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