記事一覧
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品質を「管理する」と「保証する」は、なぜ別の仕事なのか
まもるしくみ、つくるしくみ
「品質管理と品質保証って、何が違うんですか?」医薬品・化粧品の工場で働いていたころ、この質問を何度も受けました。社内の新人研修でも、異動してきたばかりの同僚との会話でも。どちらも「品質」という言葉がついているせいか、同じような仕事だと思われがちです。実際、私自身が購買・生産管理・品質管理・品質保証と、複数の役割を横断しながら働いていたため、「一言で説明するのが難しい」とずっと感じていました。ただ、長く現場に関わるうちに、ある整理の仕方にたどり着きました。管理は、工程を正し... -
完璧主義はバグじゃなくて、脳が正直に働いている結果だった
はたらくときのまなざし
「完璧主義はよくない」とわかっている。完了主義のほうが成果も出やすいと、どこかで読んだことがある。それでも「もう少しだけ」が終わらない。仕事でも、創作でも、日常のちょっとした決断でも。区切りをつけようとするたびに、また気になるところが見つかってしまう。そんな経験に、心当たりのある方は多いのではないでしょうか。完璧主義はよく、「性格の問題」や「こだわりが強すぎる」という言葉で語られます。でも、神経科学や心理学の研究が照らしているのは、少し違う景色です。完璧主義的な行動パター... -
嫌な記憶は残り、夢はすぐ消える──眠っている間に脳がしていること
調べる・記録する・伝える
昨日の会議で誰かに言われた一言が、なぜか翌朝になっても頭に浮かびます。一方で、目が覚めた瞬間に「いい夢だった」と感じても、数分後にはその内容がどこかへ消えています。この非対称さは、意志や記憶力の問題ではありません。眠っている間に脳が行っている「選別」の仕組みが、そのまま表れているだけなのです。睡眠と記憶の関係というと、「寝る前に暗記すると定着しやすい」という学習法の話になりがちです。しかしそれは、脳が夜にやっていることのごく一部に過ぎません。脳は眠りの中で、記憶を固定する... -
「どこから始めればいい」に、一つの答えがある──医療オンライン秘書という入口
はたらくときのまなざし
オンライン秘書という働き方に、興味を持ったことはありますか?在宅でできる、スキルを活かせる、自分のペースで仕事ができる──そんな言葉に引き寄せられて調べ始めたものの、気づくと「でも、自分にできるのだろうか」という問いの前で立ち止まっていた、という経験をお持ちの方は少なくないのではないかと思います。オンライン秘書という仕事は、入口が広いこともあり、どこから入ればいいかが見えにくいという特徴があります。いざ始めようと思い、スキルの棚卸しをしてみても「これが強みと言えるかどうか」... -
園芸用土の種類と選び方|野菜から花・観葉植物まで、用途別おすすめ配合も解説
整える暮らしの断片
植物を育てるとき、土は植物の足元を支えるだけのものではありません。根が水と酸素を得る場所であり、植物によっては養分を蓄える場所でもあります。どれほど丁寧に水やりをしても、光の当たる場所に置いても、土が合っていなければ植物は本来の力を発揮できません。この記事では、園芸歴15年以上のわたくしが、趣味で野菜や花、観葉植物を育てている方に向けて、園芸用土の種類とそれぞれの特徴、植物に合わせた配合の考え方をまとめてみます。「どの土を買えばいいかわからない」「配合土を自分で作ってみたい... -
花粉の季節に身体が疲弊するのは、免疫が戦っているからだった──眠気と肌荒れを、ひとつながりで読み解く
整える暮らしの断片
くしゃみや鼻水だけではなく、花粉の季節になるといつもより身体が重い、眠気がひどい、肌が荒れてスキンケアをしても追いつかない──そんな経験をお持ちの方は少なくないと思います。「春だから仕方ない」「体質だから」と受け流してきた方も多いかもしれませんが、これらの症状には、それぞれに明確なメカニズムがあります。しかも、眠気と肌荒れは別々の原因から来ているのではなく、免疫系がフル稼働している状態というひとつの源から、枝分かれするように生じている可能性があります。この記事では、花粉症に... -
あの安心は、どこからくるのか──医薬品・化粧品製造を支えるGMPの話
まもるしくみ、つくるしくみ
毎日飲む薬や洗顔後に使う化粧水。それらを手に取るとき、「この製品は安全だ」という前提が、当然のようにそこにあります。でも、その前提はどこから来るのでしょうか?企業のブランド力による安心感はあると思います。ですが、その企業が積み上げてきたブランド力の背景には、もう一つ、それを物理的に支える「品質のインフラ」とも呼べる確固たる仕組みが存在しています。成分表示を確認することはあっても、製品が製造される工程に何重もの管理が組み込まれていることまでを意識する機会は、なかなか無いもの... -
検索しても出会えないものがある——本屋と図書館が持つ「偶然性」という価値
調べる・記録する・伝える
「調べたいことがある」と思ったとき、あなたはまずどこへ向かいますか。多くの人は、検索エンジンを開くでしょう。あるいはAIに問いかけるかもしれません。それは正しい判断です。知りたいことを素早く、的確に届けてくれる点では、どんな手段もインターネットには敵わない。私もそう思います。ただ、最近こんなことを考えるようになりました。「知りたいこと」を調べることはできても、「知りたいとも思っていなかったこと」に出会う方法を、私たちは少しずつ失いつつあるのではないか、と。この記事では、司書... -
オンライン秘書に「向いている」のはどんな人か──適性を科学的に考える
はたらくときのまなざし
在宅でできる仕事を探していると、「オンライン秘書」という選択肢に目が留まることがあります。調べてみると、「サポートが好きな人に向いている」「気配りができる人に向いている」「細かい作業が苦にならない人に向いている」という言葉が並んでいます。読み進めるうちに、「これは自分のことかもしれない」と感じる方もいるでしょう。ただ、その感覚の根拠を少し掘り下げてみると、「なんとなくそう思う」という以上の根拠が見当たらないことに気づくことがあります。「サポートが好き」とはどういうことか。... -
褒め言葉が素直に受け取れない。その居心地の悪さの正体を心理学に聞いてみた
はたらくときのまなざし
「上手だね!」「すごいじゃないですか!」「さすが!」──そう言われたとき、あなたはどう返しますか。「いえいえ、そんなことないです」と即座に否定する。「たまたまです」「運がよかっただけで」と偶然のせいにする。「ありがとう」と口では言いながら、胸の中にどこか落ち着かない感覚が残る。謙遜するのはかえって良くないという情報もどこかで見たことがあるような気もするけれども⋯。褒められているのに、嬉しさよりも先に居心地の悪さが来る。そんな経験を持つ人は、決して少なくないと思います。むしろ、...
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