文化の変遷– tag –
-
なぜ信号機は三色なのか ── 鉄道から始まった色分離の制度設計
まもるしくみ、つくるしくみ
信号機の色は、交通の制度や道路環境は国ごとに異なるものの、多くの国で共通しています。赤と黄と青(緑)。この三色が用いられ、その配置や切り替わりの順序も、国際的に一定の原則が共有されています。なぜ三色なのか。二色では足りなかったのか。四色にする選択はなかったのか。信号機は、色を並べているのではありません。交通の場面で必要とされる判断を、段階として整理しているのです。その整理の仕方は、鉄道信号の体系を起点として形づくられ、道路交通の制度の中で定義されてきました。この記事では、... -
スピリチュアルは電磁波を用いることで科学的に説明できる日が来るのではないか?
わたしのなかの遠い場所
スピリチュアルと言われる現象の多くは、まだ科学で扱いきれていない領域に置かれています。あるいは、科学的に見えても、都合の良い科学をあてがっただけで一切の本質を捉えきれていないものもあるかもしれません。しかし、世界の成り立ちを見ていくと、科学と完全に切り離された別物とも言いきれない感覚があります。また、スピリチュアルそのものを否定してしまうと、そもそもの日本での文化が成立しないような気もしています。私たちは何を「科学」と呼び、何を「スピリチュアル」と分けているのでしょうか。... -
時計が”正しい時間”を決めるようになる前──不定時法の日本から、現代の時間感覚を問い直す
整える暮らしの断片
「もうこんな時間か」と焦る朝。「あと15分しかない」と気づいた瞬間に、なんとなく息が詰まる感覚。一日に何度も時計を確認しては、気づかないうちに消耗している——。そんな経験に、心あたりはありませんか?ふと、こんなことを考えました。人間は、ずっとこんなふうに時間に追われながら生きてきたのだろうか、と。歴史のある時点まで、時計は今ほど身近なものではありませんでした。江戸時代の人々は、現代の私たちとはまったく異なる「時間の世界」のなかで生きていました。そしてその差は、単なる技術の問題... -
好きだったのにうんざりするのはなぜ? 脳科学で読み解く“飽きと拒絶感”
調べる・記録する・伝える
好きで何度も聴いていた曲が、ある日、「なんだかもう聴きたくない…」となってしまったことはありませんか?あるいは、国民的アニメのキャラクターをテレビで見て「なんか見たくないな…」と。これらは、「飽き」によるものですが、なぜ、かつて好きだったものが、うんざりする対象へと変わってしまうのでしょうか。そこには脳の働きが深く関わっています。本記事では「飽き」が「拒絶感」や「うんざり感」に変わるメカニズムを脳科学の観点から解説し、身近な体験と結びつけて考えていきます。この記事を書こうと... -
香りが記憶を呼び覚ますのはなぜ?プルースト効果と脳科学で読み解く“香りの記憶”の正体
調べる・記録する・伝える
どこかで嗅いだことのある香りが、遠い記憶を一気に引き戻してくることがあります。通りすぎた人の残り香に、何年も会っていない友人の顔が浮かんだり。押し入れを開けたら漂ってきた古い木の匂いで、幼い頃の夏休みが突然よみがえったり。それはほんの一瞬のことなのに、そのときの光の加減や、部屋の空気感、自分がそこで感じていた気持ちまでが、一緒についてくることがあります。 視覚や聴覚でも記憶は呼び起こされます。でも、香りによって引き出される記憶には、どこか独特の「感情の濃さ」があります。なぜ... -
空気を読むとは何か|日本の“察し文化”からその本質を読み解く
調べる・記録する・伝える
日常の中で「空気を読む」という言葉はよく耳にします。職場の会議で発言のタイミングをはかったり、友人との会話で「この話題、出して大丈夫かな」とふと考えたりすること。そういった場面は、誰にでも思い当たるのではないでしょうか?ただ、あらためて「空気を読むとはどういうことか」と考えると、意外とうまく言葉にできないものです。なんとなくその場の雰囲気を感じ取ること、というイメージはあっても、それ以上の説明が難しいと感じる方も多いと思います。この記事では、コミュニケーション論※や文化人類... -
呪文のように聞こえるお経には、何が書かれているのか
調べる・記録する・伝える
お葬式や法事の席で、お坊さんが読経を始めると、とりあえず手を合わせてうつむく。聞こえてくる音は独特で、何を唱えているのかはよくわからない。場の雰囲気に倣いながら、ただそこにいる。そういうものだから特に疑問も持たない。でも、ふと、お経って何を唱えているのだろうか?そもそも意味があることなのだろうか?という疑問が出てきます。この記事では、「お経とはそもそも何か」という問いを起点に、代表的な経典に何が書かれているのか、宗派によって読むお経が違う理由はどこにあるのか、そして漢語の... -
神社に仏像があるのはなぜ?神仏習合の歴史と現代に残る日本文化のかたち
調べる・記録する・伝える
神社の境内を歩いていると、仏像が祀られた祠に出くわすことがあります。逆に、お寺の参道に鳥居が立っているのを見て、「なぜここに?」と首を傾げた経験はないでしょうか。この光景は、日本が1000年以上かけて育んできた「神仏習合(しんぶつしゅうごう)」という独自の宗教文化の痕跡です。神仏習合とは、日本古来の神道と、大陸から伝わった仏教が、長い歴史の中で共存し、互いに影響を与え合いながら融合してきた現象のことをいいます。二つの宗教が排他的に競合するのではなく、同じ境内に並んで存在し、同... -
お賽銭は、どこへいくのか——神社仏閣を支えるお金の、意外な現実
調べる・記録する・伝える
初詣や旅先の参拝で、賽銭箱の前に立ったことのない日本人は、ほとんどいないでしょう。財布から小銭を取り出し、鈴を鳴らし、手を合わせる——その一連の所作はもはや身体に染みついた習慣のようなものです。でも、賽銭箱に落としたお金が「その後どこへいくのか」を、真剣に考えたことのある人は、意外と少ないのではないでしょうか。「きっと神様に捧げられるのだろう」「神社の維持費になるのかな」——そのくらいのイメージで、多くの人は次の参拝へと進んでいきます。それはけっして悪いことではありません。信... -
「わからないまま」でいる力──現代人が失いかけている思考の余白
調べる・記録する・伝える
「それで、あなたはどう思うの?」職場の会議でも、友人との会話でも、SNSの投稿でも、私たちはいつも意見や答えを求められています。それも、できるだけ早く、できるだけはっきりと。そこには「わからない」と言いにくい空気があります。「まだ考えています」と答えると、頼りなく見えてしまう気がする。だから私たちは、まだ固まっていない考えをなんとか形にして、「こう思います」と言葉にします。でも、そのたびに、心のどこかで何かを置き去りにしている感覚があったりしませんか?もう少し時間をかけて考え...
12
.webp)