ライティング初心者向け:知っておきたい著作権の基本

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ライティングを始めると、自分の考えを文字にする面白さを感じることもあれば、文章の表現に悩むこともあるでしょう。特に、他人の文章や画像を参考にしたい場面では、「どこまでが許されるのか?」と疑問に思うことがあるかもしれません。

実は、インターネット上で公開されているコンテンツには 「著作権」 という重要なルールが存在し、適切に理解していないと 知らないうちに権利を侵害してしまう 可能性があります。逆に、自分の文章や作品も著作権によって守られるため、ライターとして活動するなら、基本的な知識を押さえておくことが大切です。

本記事では、ライティング初心者向けに 著作権の基本ルール をわかりやすく解説します。適切な引用の方法やフリー素材の使い方、著作権侵害を防ぐポイントも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

著作権とは?基本概念を理解しよう

著作権とは

著作権とは、創作した人(著作者)が、その作品を自由に使用・管理できる権利のことです。著作権法は、著作者の権利を保護し、他人が無断で利用することを防ぐために存在します。

著作権は、作品が完成した瞬間に自動的に発生し、特別な手続きをしなくても権利が保護されます。例えば、ブログ記事を書いた瞬間、その文章には著作権が発生しています。

著作権の主な目的

著作権の目的は、以下の2つに大別されます。

  • 著作者の権利保護
    他人が勝手に作品を使用したり、改変したりすることを防ぐ。
  • 文化の発展
    創作活動を守ることで、より多くの人が創作活動に参加できる環境を整える。

このように、著作権は創作者の権利を守るだけでなく、社会全体の文化を守るためのものでもあります。

著作権の定義

日本の著作権法における定義

著作権の定義は、日本の 著作権法(昭和45年法律第48号) に明確に規定されています。
この法律は、著作物の権利を保護し、創作者がその作品を適切に管理できるようにするためのものです。

著作の定義

日本の著作権法 第2条第1項第1号 では、著作物について次のように定められています。

「思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの」

この定義から、著作物と認められるためには、次の3つの要件を満たす必要があります。

  1. 思想または感情を表現していること
    • 事実の単なる羅列や、単純なデータの集合は該当しない。
  2. 創作的な表現であること
    • ありふれた表現や定型的なフレーズ(例:「こんにちは」「おはようございます」など)は著作物とみなされない。
  3. 文芸、学術、美術、音楽のいずれかのジャンルに属すること
    • 小説、詩、論文、漫画、写真、映画、音楽、プログラムなどが含まれる。

著作の定義

また、著作権法 第17条第1項 では、著作権について以下のように定められています。

「著作者は、その著作物を、著作権法により定められた範囲内で、独占的に使用・管理できる権利を持つ」

つまり、著作権者は、自分の著作物を独占的に利用する権利を持ち、他者が無断で使用することを制限できます。

国際的な著作権の基準

著作権は日本国内だけでなく、国際条約によっても定義・保護されています。日本も加盟している主要な著作権関連の国際条約には以下のものがあります。

ベルヌ条約(Berne Convention)

  • 1886年に制定、現在はWIPO(世界知的所有権機関)が管理
  • 「著作権は創作と同時に自動発生する」ことを規定
  • 加盟国間で著作権を相互に保護することを定める

ベルヌ条約によって、著作権は 作品が完成した瞬間に発生 し、特別な登録手続きをしなくても保護されることが保証されています。

WIPO著作権条約(WIPO Copyright Treaty)

  • 1996年に採択
  • デジタル環境での著作権保護を強化
  • インターネット上の著作権にも適用される

この条約によって、インターネット上の著作物の違法コピーや配信が、国際的に規制されるようになりました。

TRIPS協定(知的所有権の貿易関連の側面に関する協定)

  • 1994年に世界貿易機関(WTO)の一部として採択
  • 著作権、商標、特許などを国際貿易ルールの一部として保護
  • 著作権侵害が国際貿易にも影響を与えることを考慮

TRIPS協定は、知的財産権が貿易と結びついていることを認識し、国際的なビジネスの中で著作権を強化するために設けられました。

まとめると

日本国内の根拠

  • 著作権の定義日本の著作権法 第2条第1項第1号
  • 著作権の発生日本の著作権法 第17条第1項

国際的な根拠

  • ベルヌ条約(著作権は創作と同時に自動発生)
  • WIPO著作権条約(デジタル環境での著作権保護)
  • TRIPS協定(知的財産権の国際的保護)

これらの法律と国際条約により、日本国内だけでなく、国際的にも著作権が強く保護されています。
詳細な法文を確認したい場合は、文化庁の公式サイトe-Govの著作権法ページ で全文を確認することをおすすめします。

著作権の対象となるもの

著作権は、すべての創作物に対して適用されるわけではありません。著作権の対象となるのは、「創作性のある表現」とされています。

著作権が適用されるもの

著作権が適用される具体的な例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 小説、エッセイ、記事、ブログ
  • 詩、歌詞
  • 漫画、イラスト、アート作品
  • 写真、映像、映画
  • 音楽(メロディーや歌詞)
  • コンピュータープログラム、ソフトウェア
  • 学術論文、評論、解説書

これらの作品は、著作権法によって保護されており、他人が無断で利用することは違法となります。

著作権が適用されないもの

以下のようなものには著作権が適用されません。

  • アイデアやコンセプト
    例えば、「未来の東京を舞台にしたSF小説を書く」というアイデアは自由に使えます。ただし、そのアイデアを具体的な文章やストーリーとして表現した場合は著作権が発生します。
  • 事実やデータ
    「2024年にオリンピックが開催された」という事実そのものには著作権が発生しません。ただし、その事実をどのように表現するか(文章や構成)には著作権が適用されます。
  • 公的文書や法律
    法律や裁判所の判決文など、公的機関が発表した文書には著作権がありません。自由に引用・使用できます。

引用のルールと正しい使い方

引用の使い方

引用とは?

引用とは、他人の著作物を適切な方法で取り入れること を指します。
著作権法では「適正な引用の範囲内」であれば、著作権者の許可を得ずに使用することが認められています。
しかし、引用のルールを守らなければ 著作権侵害 となる可能性があるため、注意が必要です。

正しい引用の条件

適切な引用を行うためには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 引用が必要な理由があること
    例えば、批評や研究、紹介の目的で引用を行うこと。
  2. 引用部分が明確に区別されていること
    自分の文章と引用部分を明確に分ける(「」やブロック引用を使う)。
  3. 出典を明記すること
    引用元(著者名、タイトル、URLなど)を明確に記載する。
  4. 自分の文章が主、引用が従であること
    文章全体の中で、引用部分が主にならないようにする。

例えば、新聞記事をそのままコピーしてブログに掲載するのはNGですが、記事の一部を紹介しながら自分の意見を述べるのは適切な引用になります。

引用のルール(著作権法第32条)

著作権法では、適法な引用として認められるために 次の条件を満たす必要 があります。

1. 引用する必然性がある

引用は、批評・研究・説明・紹介などの目的 で行う場合に限られます。
引用部分が単なるコピーになってしまうと、著作権侵害と判断される可能性があります。

例:適切な引用の例

○○氏は経済政策について「政府の方針がインフレ対策に十分な効果をもたらすかどうかは不透明だ」と述べている(○○著『経済の未来』、2022年、p.45)。
これに対し、△△氏は別の見解を示しており、政府の政策が一定の効果を持つ可能性を指摘している。

例:不適切な引用の例

政府の経済政策は「インフレ対策に十分な効果をもたらすかどうかは不透明だ」(○○著『経済の未来』、2022年、p.45)。
インフレ対策が不十分であることが分かる。

引用をただ載せるだけでは、引用の意図が明確でなく、適切な引用とは言えない。

2. 引用部分と自分の文章を明確に区別する

引用部分がどこなのかが明確でないと、著作権法上の「引用」には当たらない と判断される可能性があります。
そのため、引用部分は 「」で囲む、またはブロック引用(インデントや引用タグ)を使う ことで、自分の文章と区別する必要があります。

例:適切な引用

近年のテクノロジーの進化について、○○氏は次のように述べている。
「人工知能(AI)は、人間の判断を補助するだけでなく、独自の意思決定を行う可能性がある」(○○著『AIの未来』、2023年、p.78)。
これを踏まえると、今後のAI技術の発展は倫理的な問題も伴う可能性がある。

3. 出典を明記する

引用した文章の出典を明確にしなければ、単なる盗用 と見なされる可能性があります。
出典には、著者名・書籍名・発行年・ページ数 を記載するのが基本です。
Webサイトから引用する場合は、記事タイトル・発行元・URL も記載します。

例:適切な書籍の引用

○○氏は、「低金利政策は短期的には経済を刺激するが、長期的には格差を拡大する可能性がある」と指摘している(○○著『金融政策の未来』、2021年、p.112)。

例:適切なWeb記事の引用

○○ニュースは、次のように報じている。
「AI技術は今後ますます進化し、社会に大きな影響を与えるだろう。」(○○ニュース、https://〇〇news)

4. 自分の文章が主、引用が従である

引用部分が記事の大部分を占めてしまうと、著作権法の「引用の範囲」を超えてしまう ため、注意が必要です。
引用部分は必要最小限にとどめ、自分の文章を主体とすることが重要です。

例:適切な引用

近年、技術革新は私たちの生活を大きく変えつつある。○○氏は次のように述べている。
「技術革新は急速に進んでおり、私たちの生活を根本的に変えようとしている。」(○○著『未来の技術』)。
これを踏まえると、新しい技術に適応するために、柔軟な思考を持つ必要がある。

例:不適切な引用

「技術革新は急速に進んでおり、私たちの生活を根本的に変えようとしている。」(○○著『未来の技術』)
「人工知能(AI)は、人間の判断を補助するだけでなく、独自の意思決定を行う可能性がある。」(○○著『AIの未来』)
以上のように、技術は社会に重要な影響を与えている。

引用の割合が多すぎるため、著作権侵害になる可能性がある。

正しい引用の具体例

1. 新聞記事の引用(批評・分析)

「政府は2024年から新しい経済政策を実施する予定だ。」(○○新聞、2024年2月15日)
これに対し、経済学者の△△氏は、「この政策はインフレを抑えるのに効果があるが、中小企業への影響が懸念される」と述べている。
実際に、中小企業の代表者からは政策変更に対する不安の声も上がっている。

2. 書籍の引用(研究・論文)

近年の経済学の研究によると、「低金利政策は短期的には経済を刺激するが、長期的には格差を拡大する可能性がある」(山田太郎『金融政策の未来』、2021年、p.112)。
これは、金利の低下が企業の投資を促進する一方で、資産を持つ人と持たない人の格差を拡大するという理論に基づいている。

3. インターネット記事の引用(情報紹介)

AI技術の進化について、○○ニュースは次のように報じている。
「AI技術は今後ますます進化し、社会に大きな影響を与えるだろう。」(○○ニュース、https://〇〇news)
実際、近年のAI開発の進展は著しく、多くの産業で導入が進んでいる。

引用ルールまとめ

ルール具体的な方法
引用の必然性批評・研究・説明・紹介などの目的があること
引用部分を明確に区別「」を使う、ブロック引用をする
出典を明記書籍名・著者・発行年・ページ数 / Web記事ならURLも記載
引用より自分の文章を多くする引用を補足する形で自分の意見や分析を加える

引用のルールを正しく守り、著作権を侵害しないように注意しましょう。

フリー素材のルールと正しい使い方

ライティングやブログ作成をする際、画像や動画、音楽などの素材を適切に使用することは重要 です。
ネット上には多くの素材が公開されていますが、それらを無断で使用すると 著作権侵害 になる可能性があります。
ここでは、著作権を侵害しないフリー素材の正しい使い方 について、具体例を交えて解説します。

フリー素材とは

フリー素材とは、一定の条件のもとで自由に使用できる画像、音楽、動画などのデジタルコンテンツを指します。
しかし、「フリー」といっても完全に自由に使えるわけではなく、利用規約がある場合が多いため注意が必要です。

フリー素材の種類

  1. 著作権フリー(パブリックドメイン)
    • 著作権が消滅している、または放棄されている素材。
    • 自由に使用・改変が可能で、クレジット表記も不要。
    • 例:「パブリックドメインの絵画」や「100年以上前の写真」。
  2. クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンス
    • 著作権者が使用条件を指定して公開している素材。
    • 条件付きで無料利用可能(商用利用の可否、クレジット表記の有無など)。
    • 例:「CC BY 4.0」(クレジット表記が必要)、「CC0」(完全自由に使用可能)。
  3. ロイヤリティフリー
    • 一度購入すれば、何度でも利用可能な素材。
    • ただし、著作権は消滅していないため、使用制限があることが多い。
    • 例:「ストックフォトサイトの有料素材」。

クレジット表記とは、著作物の使用者が、その作品の著作者や提供元を明記すること を指します。
特に、フリー素材を使用する際には、ライセンスの条件としてクレジット表記が義務付けられている場合がある ため、適切に記載することが重要です。

フリー素材を探す際のポイント

信頼できるフリー素材サイトを利用する

フリー素材を使用する際は、著作権をしっかり管理している信頼できるサイトからダウンロードすることが重要です。

安全なフリー素材サイトの例

サイト名素材の種類商用利用クレジット表記
Unsplash写真可能不要
Pixabay写真・動画・音楽可能不要
Pexels写真・動画可能不要
O-DAN写真(複数サイト横断検索)サイトごとに異なるサイトごとに異なる
Free Music Archive(FMA)音楽ライセンスごとに異なるライセンスごとに異なる

具体例】
適切な利用方法

  • ブログ記事で使う写真を Unsplash からダウンロードして挿入。
  • YouTube動画のBGMとして Free Music Archive で提供されているCCライセンスの音楽を使用(ライセンスの条件を確認)。

不適切な利用方法

  • Google画像検索で見つけた画像をそのまま無断使用(著作権侵害のリスク)。
  • フリー素材サイトからダウンロードした写真を自作として販売(ライセンス違反)。

クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスの正しい使い方

クリエイティブ・コモンズとは

クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスとは、著作権者が自由な利用を許可するためのライセンスです。
ただし、CCライセンスにはいくつか種類があり、条件によってはクレジット表記や商用利用の制限があるため、事前に確認する必要があります。

ライセンス内容商用利用クレジット表記
CC0完全自由使用(著作権放棄)可能不要
CC BYクレジット表記が必要可能必須
CC BY-SAクレジット表記+改変時は同じライセンスで公開可能必須
CC BY-NC非営利目的のみ使用可能不可必須
CC BY-NDクレジット表記+改変禁止可能必須

具体例】
適切な利用方法

  • CC0の画像を使用 → クレジット表記不要なので、そのままブログ記事に掲載。
  • CC BYの画像を使用 → 「作者名+ライセンス名+URL」を明記(例:「画像提供: John Doe / CC BY 4.0 / www.◯△□.com」)

不適切な利用方法

  • CC BY-SAの画像を使用し、ライセンス情報を明記しない(ライセンス違反)。
  • CC BY-NCのイラストをTシャツデザインにして販売(非営利利用限定)。

商用利用する場合の注意点

フリー素材でも商用利用不可のものがある

商用利用とは、商品やサービスの宣伝、営利目的での使用を指します。
フリー素材の中には「個人利用はOKでも商用利用は不可」というものがあるため、事前に利用規約を確認しましょう。

具体例】
適切な利用方法

  • フリー素材サイト Pixabay の写真を ブログ記事の挿絵 に使用(Pixabayの画像は商用利用可)。
  • Pexelsの動画をYouTubeの広告付き動画で使用(Pexelsは商用利用可)。

不適切な利用方法

  • 「個人利用限定」のフリー素材を企業の広告に使用(規約違反)。
  • CC BY-NCのイラストをTシャツデザインにして販売(非営利利用限定)。

フリー素材の正しい使い方まとめ

正しい使い方誤った使い方
信頼できるフリー素材サイトを利用Google画像検索で見つけた画像を無断使用
クリエイティブ・コモンズの条件を確認CC BYの素材をクレジット表記なしで使用
商用利用可否をチェック非営利限定の素材を企業の広告に使用
クレジット表記が必要な場合は明記CC BY-SAの素材を独自ライセンスで配布

フリー素材は適切な方法で利用すれば、著作権を侵害せずに安心して使うことが可能です。
ライセンスの条件を確認し、正しい方法で活用しましょう。

著作権侵害のリスクと対策

著作権侵害とは、著作権者の許可なく著作物を使用することを指します。ライティングやコンテンツ制作を行う際には、他人の著作物を無断で使用しないことが重要 です。
ここでは、著作権侵害の具体的なリスクと、それを防ぐための対策 について詳しく解説します。

著作権侵害の主なリスク

著作権侵害をすると、法的・経済的なトラブルに発展する可能性 があります。
主なリスクには以下のようなものがあります。

① 著作権者からの削除要請(DMCA通知)

著作権者が無断使用を発見した場合、コンテンツの削除要請を送ることができます。
特に、YouTube、ブログ、SNSなどのプラットフォームでは、著作権侵害が通報されると自動的にコンテンツが削除される場合があります。

例:

  • YouTubeの著作権ストライク
    → 他人の映像や音楽を無断で使用すると、著作権者が申し立てを行い、動画が削除される。
  • GoogleのDMCA削除リクエスト
    → 著作権者がGoogleに通報すると、検索結果から削除される。

対策:

  • フリー素材を利用するか、必ず許可を得る。
  • クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスの素材を使用し、クレジット表記を正しく行う。

② 損害賠償請求(民事訴訟)

著作権侵害は、著作権者に経済的な損害を与える 可能性があります。
そのため、著作権者は裁判を通じて損害賠償を請求することができます。

例:

  • 企業のロゴやキャラクターを無断使用 → 著作権者から数百万円の損害賠償請求を受ける可能性がある。
  • 有名な写真を無断転載 → プロの写真家やメディア企業が法的措置を取ることがある。

対策:

  • 著作権のあるコンテンツを無断で使用しない。
  • 使用する素材のライセンスを事前に確認する。
  • 引用を行う場合は、適切な方法で出典を明記する。

③ 刑事罰(罰金・懲役)

著作権侵害が悪質な場合、刑事罰の対象となる ことがあります。
特に、商業目的での違法コピーや海賊版の販売 は、重い罰則が科される可能性があります。

例:

  • 違法ダウンロードの拡散 → 著作権法違反で逮捕されるケースもある。
  • 海賊版コンテンツの販売 → 大規模な著作権侵害として懲役刑や高額の罰金が科される。

対策:

  • 他人の著作物をコピー・再配布しない。
  • 違法アップロードや海賊版コンテンツを利用しない。
  • ライセンスのある素材を使用し、正規の方法でコンテンツを制作する。

④ 検索エンジンからのペナルティ(SEOへの悪影響)

著作権侵害のあるコンテンツは、Googleなどの検索エンジンによってペナルティを受ける可能性があります。
DMCA(デジタルミレニアム著作権法)による削除リクエストが送られると、サイトの検索順位が下がる場合があります。

例:

  • 他人のブログ記事をコピーして投稿 → Googleからの評価が下がり、検索結果から除外される。
  • 著作権侵害の画像を無断掲載 → 検索結果から画像が削除され、アクセスが減少。

対策:

  • オリジナルコンテンツを作成する。
  • 記事や画像を無断転載しない。
  • 引用やフリー素材を適切に使用し、出典を明記する。

著作権侵害を防ぐための具体的な対策

① フリー素材を正しく利用する

フリー素材を使用する際は、ライセンス条件を確認し、正しくクレジット表記を行う ことが重要です。

② 正しい引用を行う

他人の文章や画像を引用する場合は、適切な出典を明記し、引用部分を明確に区別する ことが必要です。

③ 著作権者に許可を得る

著作権があるコンテンツを使用する場合、著作権者に直接許可を取ることが最も確実な方法 です。

許可を得る際のポイント:

  • 使用目的を明確に伝える。
  • 商用利用の可否を確認する。
  • クレジット表記の必要性を確認する。

著作権侵害におけるリスクと対策のまとめ

著作権侵害には、削除要請、損害賠償、刑事罰、SEOペナルティ などのリスクがあります。
これらを防ぐためには、適切なフリー素材の利用、正しい引用の実施、著作権者の許可取得、著作権管理ツールの活用 が重要です。

リスク具体例対策
削除要請YouTubeの著作権ストライクフリー素材や許可を得た素材を使用
損害賠償他人の写真を無断使用ライセンスの確認と正しいクレジット表記
刑事罰違法ダウンロードの拡散著作権を尊重し、正規の方法で素材を入手
SEOペナルティ他人の記事のコピーオリジナルコンテンツを作成

適切な方法でコンテンツを作成し、著作権を尊重することが、信頼性の高い情報発信につながります。

自分の著作権を守る方法

自分が作成した文章、画像、動画、音楽などのコンテンツは、著作権によって保護されます。
しかし、インターネット上では無断転載や盗用のリスクがあるため、適切な方法で自分の著作権を守ることが重要 です。ここでは、著作権侵害を防ぐための具体的な方法 を詳しく解説します。

著作権を主張するための基本的な方法

著作権は、作品が創作された瞬間に自動的に発生します。
特別な手続きをしなくても著作権は発生しますが、盗用された際に自分の権利を証明するための対策を講じておくことが重要です。

著作権表示を行う

著作権を主張する最も基本的な方法は、著作権表示(Copyright Notice)を明記することです。

【著作権表示の記載例】
© 2025 自分の名前やサイト名. All Rights Reserved.
または、© 2025 自分の名前やサイト名. Some Rights Reserved. (CC BY 4.0)

【著作権表示を記載する場所】

  • ブログ記事やWebサイトのフッター
  • 文章の最後や記事の冒頭
  • 画像のキャプション
  • 動画のエンディングクレジット
  • 音楽ファイルのメタデータ

【著作権表示のメリット】

  • 第三者に著作権の存在を明示できる
  • 盗用された際に相手に「知らなかった」と言わせないための証拠になる

作品の証拠を残す

無断使用や盗用が発生した際に、自分がオリジナルの著作者であることを証明する証拠が必要になります。

【証拠を残す方法】:

  1. 原稿やデータの作成日を保存する
    Word、Googleドキュメント、PDFなどで作成日時が記録されるファイルを保持する。
    Googleドキュメントなどの編集履歴を保存できるツールを利用する。
  2. 作品の初公開日時を記録する
    ブログやSNSに最初に投稿した日時を記録する。
    「Internet Archive(Wayback Machine)」を利用して、Webページのスナップショットを保存する。
  3. メールや郵送で証拠を残す
    自分宛に作品のデータを送る(タイムスタンプ付き)
    封筒に作品を印刷して入れ、未開封のまま自分に郵送する(タイムスタンプ証拠として利用)
  4. ブロックチェーンを活用する
    NFT(非代替性トークン)を活用して、作品の所有権を証明する。
    ブロックチェーンに作品のハッシュを登録し、改ざんできない証拠を作成する。

作品のコピーやスクレイピングを防ぐ

Webサイトやブログを運営している場合、他人が無断でコンテンツをコピーすることを防ぐ対策を取ることができます。

【対策方法】

  1. 右クリック禁止設定を行う
    HTMLやJavaScriptを利用して、右クリックや画像の保存を禁止する。
  2. コピー防止プラグインを使用する
    WordPressの場合、「WP Content Copy Protection」などのプラグインを導入する。
  3. 画像に透かし(ウォーターマーク)を入れる
    画像の上に「© 2025 Your Name」などの透かしを入れることで、不正利用を防ぐ。
  4. RSSフィードのスクレイピング対策
    RSSフィードに全文ではなく、抜粋のみを表示する設定にする。
    フィードに著作権表示を追加することで、無断転載サイトに著作権を示す。

著作権管理ツールを活用する

自分のコンテンツが無断使用されていないかを確認するために、著作権管理ツールを活用 することも有効です。

おすすめの著作権管理ツール

ツール名主な機能
Copyscapeインターネット上での盗用チェック
Google アラート自分のコンテンツが無断使用されていないか監視
YouTube Content ID動画の著作権管理

著作権侵害を発見した際の対応

もし自分の著作物が無断で使用されているのを発見した場合、適切な対応を取ることが重要です。

著作権者に連絡して削除要請を行う

著作権侵害を発見したら、コンテンツの使用者に直接連絡し、削除要請を行います。

DMCA(デジタルミレニアム著作権法)申請を行う

ブログやSNSなどのプラットフォームでは、DMCA申請を通じて著作権侵害を報告し、コンテンツを削除することができます。

【DMCA申請の流れ】

  1. Google、YouTube、Twitterなどのプラットフォームの「著作権侵害申請フォーム」にアクセス
  2. 無断使用されているURLを入力
  3. 著作権者としての情報を記入
  4. 申請を送信し、削除対応を待つ

対策まとめ

自分の著作権を守るためには、以下の対策が有効です。

対策方法
著作権表示をする作品に「© 自分の名前やブログ名」などを記載
作品の証拠を残す作成日時を保存、ブロックチェーンや郵送で証拠を確保
コピー防止対策を行う右クリック禁止、透かしを入れる
著作権管理ツールを活用Copyscape、Googleアラート、Tineye
無断使用されたら対応する削除要請、DMCA申請

インターネット上で自分の著作権を守るためには、事前の対策と迅速な対応が重要です。

さいごに

著作権はライターにとって非常に重要なルールです。他者の作品を尊重しながら、自分の権利も守りつつ、安全に執筆活動を楽しみましょう!

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